くさび緊結式足場の組立て及び使用に関する技術基準


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第1章 総則

1.適用
 この技術基準は、認定基準に定める「くさび緊結式足場の部材及び附属金具」に適合する部材を用いて、高さ31m以下の足場を組み立てる場合及び当該足場を使用する場合について適用する。

2.定義
(1)くさび緊結式足場
   認定基準に定められた「くさび緊結式足場の部材及び附属金具」の部材を用いて組み立てられた「くさび緊結式ビル工事用足場」及び「くさび緊結式住宅工事用足場」をいう。
(2)くさび緊結式ビル工事用足場
   くさび緊結式足場のうち、高さ31m以下のビル工事等の建設工事に使用される足場をいう。
(3)くさび緊結式住宅工事用足場
   くさび緊結式足場のうち、軒の高さ10m未満の木造家屋等低層住宅の建築工事に使用される足場をいう。

3.法令等の遵守
 認定基準に定める「くさび緊結式足場の部材及び附属金具」に適合する部材を用いて、高さ31m以下の足場を組み立てる場合及び当該足場を使用する場合には、労働安全衛生関係法令を遵守するとともに、くさび緊結式住宅工事用足場の組立て及び使用の基準を適用する場合には、平成8年11月11日付け厚生労働省通達基発第660号「木造家屋等低層住宅建築工事における労働災害対策の推進について」に示された「足場先行工法に関するガイドライン」を遵守すること。


第2章 くさび緊結式ビル工事用足場の組立て及び使用の基準

1. 組立基準
(1)足場の種類
 足場は、本足場とすること。
(2)緊結方法
  くさび緊結式ビル工事用足場の組立てにあたっては、緊結部の凸型金具等を凹型金具等に確実に打ち込むこと。また、大筋かい、根がらみ、方杖等の部材を足場用鋼管で取り付ける場合には緊結金具を使用し、これを確実に蹄め付けること。
(3)建築物との間隔
 建築物の外壁となる位置と足場の作業床の端との間隔は、30cm以下とすること。30cm以下とすることが困難な場合には、手すりに中さん及び幅木を併用する等、墜落防止のための措置を行うこと。
(4)足場の脚部
  足場の脚部は、次によること。
 1)支柱の下端には、ねじ管式ジャッキ型べ一ス金具を用い、これを敷板等不等沈下しない堅固なものの上に設ける。
 2)桁行方向、梁間方向それぞれに根がらみを設ける。
(5)支柱の組立て
  支柱の組立ては、次によること。
 1)支柱の間隔は桁行方向1.85m以下、梁間方向1.5m以下とする。
 2)支柱のジョイント部は、抜け止めを施すものとする。
(6)地上第−の布
  地上第一の布は、2m以下に設けること。
(7)緊結部付布材
  緊結部付布材は、次のいずれかの位置の前踏み、後踏みの両構面に設けること。
 1)手すり兼用として、作業床からの高さが概ね90cmの位置とする。
 2)作業床と同じ高さの位置とする。
(8)作業床
  作業床の設置は、次によること。
 1)作業床の床材は、床付き布わく又は緊結部付床付き布枠を使用し、作業床の幅は40cm以上とする。
 2)作業床の床材は、次のとおり組み立てるものとする。
  ア 梁間方向の腕木材又は緊結部付ブラケットに架け渡して取り付ける。
  イ 垂直間隔は2m以下とする。
  ウ 各スパンにわたって連続、かつ、堅固に取り付ける。
  エ 梁間間隔に合うように一枚又は複数枚を敷き並べる。
  オ 床材間の隙間及び床材と幅木との隙間は3cm以下とする。
  カ つかみ金具は確実にロックする。
(9)墜落防護工
 各作業床の端部には、作業床からの高さが概ね90cm以上の位置に手すりを、手すりと作業床の中間には中さんを設け、かつ、幅木を設ける等の墜落防護のための措置を行うこと。ただし、次の場合は躯体側の中さん及び幅木を省略できる。
 1)作業床の端部と躯体との間隔が30cm以下のとき。
 2)作業床の端部と躯体との隙間に墜落防止のためのネットが設けられているとき。
(10)筋かい
 足場の外側構面には筋かいを設けることとし、その取付けは、次によること。
 1)足場用鋼管及び緊結金具を用いた大筋かいを設ける場合は、全層全スパンにわたって、8層8スパン以下毎に交さ2方向に設け、その傾きは水平に対し概ね45°とし、大筋かいは各支柱に緊結する。
 2)くさび式足場用斜材を用いて筋かいを設ける場合は、水平に対し概ね45°の傾きで、6層6スパン以下毎に交さ2方向に設ける。
(11)壁つなぎ

 壁つなぎの取付けは、次によること。
 1)垂直方向5.0m以下、水平方向5.5m以下の間隔で設ける。
 2)壁つなぎの建物側への取付けは、柱、梁等の堅固な箇所とし、足場側への取付けは腕木材を取り付けた位置の支柱とする。
 3)壁つなぎは、壁つなぎ用金具を用いる。
(12)昇降階段
 昇降階段を設けるとともに、2層以下毎に踊場を設けること。
(13)梁枠
 梁枠を用いて足場構面に開口部を設ける場合は、次によること。
 1)梁枠には低層用は使用しない。
 2)梁枠は前踏み及び後踏みの位置に2枚使用する。
 3)梁枠を用いた開口部の大きさは幅3スパン以下、高さ3層以下とする。
 4)梁枠を支持する支柱から外方に1スパン以上設ける。
 5)梁枠の両端のスパンは梁枠のレベルまで各層に筋かいを設ける。
 6)梁枠を取り付けた支柱の両端支持部には壁つなぎを設ける。
 7)2枚の梁枠間の水平面には床付き布わく又は緊結部付床付き布枠を設け水平構面を形成する。
(14)落下物防護工   、
 落下物防護としてメッシュシート及び防護棚(朝顔)を設置する場合は、次によること。
 1)メッシュシートの取り付けについては、仮設機材認定基準第11章メッシュシートの使用基準による。
 2)メッシュシートは風荷重を計算しその結果に基づき足場の補強を施す。
 3)朝顔及び朝顔を支持する斜材の取付けは、腕木材を取り付けた位置の支柱とする。
 4)朝顔及び朝顔を支持する斜材を取り付けた位置の前踏みに壁つなぎを設ける。
 5)朝顔の自重及び風荷重を計算し、その結果に基づいて足場の補強を施す。
(15)拡幅
 足場の拡幅を行うときは、次によること。
 1)足場の梁間方向の幅を途中層で変えるときは上下層の幅の比を5/3以下とし、全層間で1回までとする。
 2)張り出した部分に方杖を設け、方杖の取付けは、腕木材を取り付けた位置の支柱とする。
 3)方杖を取り付けた上端及び下端の位置の前踏みに壁つなぎを設ける。
(16)建設用リフト等の設置
 建設用リフト等を設置する場合は、足場に作用する荷重を計算し、その結果に基づいて足場の補強を行うこと。

2. 使用基準
(1)部材の一時的取り外し
 作業のためやむをえず部材を取り外すときは、取り外した状態における足場の強度が著しく低下しないことを事前に確認するとともに、当該作業が終了した後は、直ちに原状に復すること。
(2)積載荷重
 1)作業床の最大積載荷重は、次表に示された値以下とすること。

梁間方向の支柱間隔 1層1スパンの積載荷重 1スパンの積載荷重の合計
400mm以上900mm未満 200kg 400kg
900mm以上 連続スパン載荷の場合 250kg 500kg
1スパンおき載荷の場合 400kg 800kg

 2)最大積載荷重は、床付き布わく及び緊結部付床付き布枠の許容積載荷重を超えないこと。
 3)梁枠で構成された開口部上方の足場の全積載荷重は800kg以下とすること。
(3)表示
 足場には最大積載荷重を表示すること。

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第3章 くさび緊結式住宅工事用足場の組立て及び使用の基準
1. 組立基準
(1)足場の種類
 足場は、本足場とすること。ただし、敷地が狭あいな場合等本足場の設置が困難な場合には、ブラケットー側足場とすることができる。
(2)緊結方法
 くさび緊結式住宅工事用足場の組立てにあたっては、緊結部の凸型金具等を凹型金具等に確実に打ち込むこと。また、大筋かい、根がらみ等の部材を足場用鋼管で取り付ける場合には緊結金具を使用し、これを確実に締め付けること。
(3)建築物との間隔
 外壁と作業床の間隔は、次によること。
 1)建て方作業及び外壁施工前にあっては、建築物の外壁となる位置と足場の作業床の端とができるだけ接近した位置となるように設ける。
 2)外壁施工後には、建築物の外壁と足場の作業床の端との間隔は、30cm以下とする。30cm以下とすることが困難な場合には、手すりに中さんを併用する等墜落防止のための措置を行う。
(4)足場の脚部
 足場の脚部は、次によること。
 1)支柱の下端には、ねじ管式ジャッキ型ベース金具を用い、これを敷板、敷盤等不等沈下しない堅固なものの上に設ける。
 2)桁行方向、梁間方向それぞれに根がらみを設ける。
(5)支柱の組立て
 支柱の組立ては、次によること。
 1)支柱の間隔は、桁行方向1.85m以下とし、本足場の場合にあっては梁間方向1.5m以下とする。
 2)ジョイント部は抜け止めを施すものとする。
(6)地上第−の布
 地上第一の布は、2m以下に設けること。ただし、支柱が十分に補強されている場合及び隣接する面が緊結されている構造の足場については、2.3m以下の位置に設けることができる。
(7)緊結部付布材
 緊結部付布材は次のいずれかの位置に(本足場にあっては前踏み、後踏みの両構面)設けること。
 1)手すり兼用として、作業床からの高さが概ね90cmの位置とする。
 2)作業床と同じ高さとする。
(8)作業床
  作業床の設置は、次によること。
 1)作業床の床材は、布付き布わく又は緊結部付床付き布枠を使用し、作業床の幅は40cm以上とする。ただし、一側足場にあっては24cm以上40cm以下とすることができる。
 2)作業床の床材は、次のとおり組み立てるものとする。
 ア 腕木材又は緊結部付ブラケットに架け渡して取り付ける。
 イ 垂直間隔は2m以下とする。
 ウ 各スパンにわたって連続、かつ、堅固に取り付ける。
 エ 梁間間隔又はブラケットの幅に合うように一枚又は複数枚を敷き並べる。
 オ 床材間の隙間は3cm以下とする。
 カ つかみ金具は確実にロックする。
(9)墜落防護工
 各作業床の端部には、作業床からの高さが概ね90cm以上の位置に手すりを、手すりと作業床の中間に中さんを設けること。
(10)筋かい
 足場の外側構面には筋かいを設けることとし、その取付けは、次によること。
 1)足場用鋼管及び緊結金具を用いて大筋かいを設ける場合は、全層全スパンにわたって設け、その傾きは水平に対し概ね45°とする。大筋かいは各支柱に緊結する。
 2)くさび式足場用斜材を用いて筋かいを設ける場合は、水平に対し概ね45°の傾きで、全層全スパンにわたって原則として連続して設ける。
(11)壁つなぎ等
  壁つなぎ又は控え等の取付けは、次によること。
 1)建て方前の足場
  ア 原則として全周を緊結した構造とする。
  イ 全周を緊結できない場合は、控え・斜材等で補強することにより倒れ防止を施す。
 2)建て方作業後の足場
  ア 速やかに各面に壁つなぎを設ける。
  イ 建築物の構造等により壁つなぎを設けることが困難な場合には、火打ち及び圧縮材を設け、かつ、足場の一構面の長さが長い場合には頭つなぎ等を設けて足場を補強する。
 3)壁つなぎ又は圧縮材は、垂直方向5.0m(一側足場にあっては3.6m)以下、水平方向5.5m以下の間隔で設け、かつ、足場の最上層及び側端が解放されている足場の場合は、当該側端にも設ける。
(12)一側足場の高さ
 一側足場の場合、足場の高さ(支柱の下端部から最上段の作業床の位置)は、原則として6m以下とする。ただし、支柱の補強を行うことにより9m以下とすることができる。
(13)屋根からの墜落防止設備
 屋根からの墜落防止設備は、次によること。
 1)支柱を屋根の軒先の上に突き出し、その支柱に手すり及び中さんを設ける。
 2)手すりの高さは、軒先から75cm以上とする。
 3)軒先と支柱との間隔は、30cm以下とする。
(14)昇降設備
 昇降設備として、階段を設けること。
(15)梁枠
 梁枠を用いて足場構面に開口部を設ける場合は、以下によること。
 1)梁枠を支持する支柱は二側とし、梁枠は前踏み及び後踏みの位置に2枚使用する。
 2)梁枠を用いた開口部の大きさは幅3スパン以下、高さ3層以下とする。
 3)梁枠の両端のスパンは梁枠のレベルまで各層に筋かいを設ける。
 4)梁枠を取り付けた支柱の両端支持部には壁つなぎ又は圧縮材を設ける。
(16)低層住宅用メッシュシート

 低層住宅用メッシュシートを設置する場合は、次によること。
 1)建方が完了し、璧つなぎ等の補強が完了してから設置する。
 2)メッシュシートの取付けについては、仮設機材認定基準第27章低層住宅用メッシュシートの使用基準による。

2. 使用基準
(1)部村の一時取り外し
 作業のためやむをえず部材を取り外すときは、取り外した状態における足場の強度が著しく低下しないことを事前に確認するとともに、当該作業が終了した後は、直ちに原状に復すること。
(2)積載荷重
 1)作業床の最大積載荷重は、1スパン当たり200kg以下とし、かつ、足場一構面につき400kg以下とすること。
 2)足場の一部を6mを超えて高くした一側足場の場合、6mを超える部分の全積載荷重は、200kg以下とすること。
 3)梁枠で構成された開口部上方の足場の全積載荷重は、200kg以下とすること。
(3)表示
 足場には、最大積載荷重を表示すること。

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